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第241回 道具とあやうさ

道具とあやうさ
■今日のフィードバック

さて、アナタは道具を大切に使っていますか?

その道具、長く使う為にどんなことをしていますか?

そもそもその道具、アナタのものですか?

うん、質問ばかりですね。

というのも、最近道具についての話題が何件かでておりまして。

道具を大切に長く使うということと、道具を医療人として取り扱うということに対しての意識の問題――危険意識や恐ろしさというものが、はたしてどの程度わかっているのかな~と。

まぁ、例によって学生さんや新人によくある話ではあるのですが。

一言でいってみれば、『あやうい』……。

そんな事を思いました。

さて、それをふまえて……

アナタは道具を取り扱うとき、どんなことに気をつけているでしょう


■重要なキーワード

色々でてきますよね。

道具、と大枠で区切ってしまっているのもそうですが、おそらく正解がどうとかいうのではなく、お互いに取り扱うときの注意点のようなものを共有するでも良いのかもしれませんね。

とはいえ、なにがしかの話をしておかなければですからねぇ。

質問した部分で僕が思ったことを出しておきましょうね。

・道具を大切に使っているか?
・長く使う為にどんなことをしているか?
・その道具はアナタのものか?

まぁ、基本と言えば基本なんですが、道具って大切に使えばながく使えるんですよね。だから管理しなければならない。だからメンテナンスを定期的にしなければならない。ただ数を管理しているだけでは足りないんですよね。
作業療法士――医療人でもいいですが、職人としての側面ももっている、というのが僕の持論です。それをあらわす一つとしても、道具を大切に扱えるかというものが含まれているんです。
大工さんは、はじめに自分の道具箱を作ってそれをずっと使っていくそうですね。そして一つ一つの道具を使い潰していく。
その使い潰した数で自分のなかに技術が浸み込んでくるものと理解しています。
そういった考え方をもてているのだろうか、と振り返ることが必要だと思います。
でなければ、道具を消耗品と勘違いして、ぞんざいに扱うことを何とも思わない作業療法士になってしまうのではないでしょうか。

また別な視点で加えてみましょう。
そもそも道具は自分自身で購入したのでしょうか?
そうだというなら、大切に扱っていることでしょう。ですが、業務で使う道具のほとんどは病院・施設・会社に買い与えてもらった物ですよね。

それをぞんざいに扱って壊れたから買ってください、というのは筋が違いますよね。

見られてないと思っているのだったら大間違い。

どんなところにでも目はありますからね。

そんな人に新たな物品購入の伺いを出されても、上司はOKを出しませんよ。

そもそも作業療法士なんですから、作業と道具はつきものです。

正しい使い方をこそ、患者さんや利用者さんに伝える最初のことのはずです。

だったら、道具を適切に使うということ、大切に使うということ、長く使うということを忘れないでくださいね。


■ノウハウをちょっと

さて、あとは医療人と道具についてですかねぇ。

これは、リスク管理に対しての意識そのものではないかと思います。

OT室内の動線を考えるとか、その時にコレがあったらまずいとか、そういう環境的な部分もそうでしょう。

また、先にも言いましたが、患者さんたちに道具を正しく使ってもらわなければ怪我をしますよね。
自分が使えるから相手も大丈夫ということはないんです。
それは職員同士でも同じ、対学生さんでも同じことです。

不用意に取り扱ってしまったり、勢いや力で扱うものでもありません。

正しい取り扱いの方法を知っているか、が医療人として最初にあるべきではないかと思いました。

例えば、ダンボール。

OT的には道具というより素材・材料といった印象が先に来る方もいるかもしれませんが。
このダンボール。医療という視点で見たとき、取り扱いに注意しなければならないことがあります。
ダンボールは、床にしかおいてはいけないんだそうです。
過去、監査で指摘されたことなんですが、ダンボールを倉庫であっても床より高い位置の棚などに置く事は感染の原因になるからダメ、ということだそうです。

知っているか知らないかで、この取り扱いは変わってくるんですよね。

このように、医療の中では一般ではあまり馴染みのない管理の仕方や考え方があることもまた事実です。

なかには極端な指示・監督がある場合もありますが、その根底にあるものは何なのかを知っていれば、医療人として道具を取り扱うという事に気付けるのではないかと思っています。


さて、色々と書いてきました。

今回は『あやうい』という部分に多少なりとも考えてもらえたならいいかな~とか思っています。

様々な病院や施設がありますので、そこにはそこなりのルールもあり、そこで培われたノウハウなどもあることでしょう。
ですから、もっと多様な意見が出てきていることと思います。

その辺を是非、多くの人たちですり合わせてみたいですね。


「作業療法塾塾長」齋藤 信


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