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第223回 春だから……

春だから……


■今日のフィードバック

ようようと春が近づき、世の中が暖かくなってきていますね。

白梅が花をつけたかと思えば、もう散り始めている。

桜も早いかもしれません。

うん、春ですねぇ~。

でも、バイザーが使う「春だから」という言葉と、学生さんが使う「春だから」という言葉――実は天と地程の開きがあることにお気づきでしょうか?

おそらく気付いていない、またはなんとなく意味を感じてはいるけど、それが真実そうなのか確信ができない、といったところでしょうか?

どうです?

今まであまり気に留めていなかった方も、――そういえばバイザーが申し送りで言っていたけど、聞き流していた――とか思ったのではありませんか?

ホンと、春ですよねぇ……


■重要なキーワード

どうでしょう?

確信が持てなくても、言葉が気にはなっていましたか?

気にも留められずにいたなら、アナタの実習への姿勢はまだまだということです。

うん、若干意地悪かな?

いい加減、意味の解説をしましょうか。

これは、まぁ、患者様に限ったことではなく、誰にでもいえることなのですが、春――というよりも、季節の変わり目には、人の心に変化が起こりやすい時期でもある、ということです。

ただ、特に精神科であったり老年期の方と関わる方にはよくあることであったりします。

一般的には気温の変化(外界の環境の変化)により自律神経のバランス調整が乱れるとか、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかないとかで風邪を引くという目に見えて明らかなものです。

ですが、身体的な影響以外に、心にも少なからず影響を与えているという事なんですよね。

そういった患者様って、実は環境の変化に敏感であるともいえるんです。

環境の微妙な変化を感じ取り、それが何なのかという認識を持たないまま、自分の感情であったり、気持ちの変化として現れてしまうんですね。

具体的な例を挙げれば、この時期に患者様に動きが現れたりします。

あぁ、この「動き」というのも医療の隠語なのかな。

色々な意味が含まれているので――例えば、恋愛、暴力、離院、自傷行為や自殺企図などが挙がります。


例に挙げただけではなくとも、誰でも春になれば気持ちが浮つきますし、秋になれば気持ちが沈むことがあります。

ただ、それが反応として大きく出てくる方もいる、ということですね。



■ノウハウをちょっと

実は、こういった状況で動きがあった場合、「続くかもしれない」と僕らは思います。

経験的に、この時期というのが、患者様の動きが活発になるので、注意が必要になるんですね。

なので、いつも以上に「違和感」を感じられるように気持ちを張るようにしています。

例えば、いつもサンダルを履いて来る患者様が靴を履いてきた、とかね。

それを新しい靴を買ったんだ、と思うか、離院の可能性に思い至れるかで心構えが変わってくるというものです。

まだまだ、変化に気付けるポイントはあると思いますよ。

気持ちを張ること、忘れずに、ね。


「作業療法塾塾長」齋藤 信

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